VOICE

「ねっちりとやる」姿勢と、
文字で伝える重要性に
共感しています。

吉野石膏株式会社様
人事部人事課 課長 髙橋宗仁様との対談

History

1999年より、20年以上にわたって様々な制作物を担当。 現在でもパンフレットや映像、メルマガなど数多くの取引をいただくお客様です。

織田

貴社とのお付き合いは、1999年からですからもう20年を越え、当社のお客様長寿番付中でもベスト3に入ります。 ご担当の髙橋さんとも2008年からですから、10年以上です。 本日は、長くお付き合いいただいているからこそわかる共同企画について、ぜひ忌憚のないご意見をお聞かせいただけましたらと思います。 どうぞ宜しくお願い申し上げます。

髙橋

こちらこそ、宜しくお願いします。

共同企画を選んだ理由

織田

最初の質問ですが、当社をお選びいただいている理由についてです。 何か特別な理由がおありでしょうか?

髙橋

御社にはパンフレット4種類と、Webサイトや映像をはじめ、メルマガや、説明会用のツールもお願いしています。 制作物はほとんどが御社です。
御社の良いところは、まずはアイデアが非常に豊富なところです。 いろいろな会社が企画を持ってきてくれますが、御社は他社にはないアイデアを提案してくれるところがありがたいです。

中でも私が一番いいと感じている点は、時代に流されない考えを持っているところです。 その上で、今のトレンドを入れながら、独自の考えを主張されるのが魅力です。

昨今、新卒採用も人材難になっているせいか、制作物の見せ方が広告的です。 たとえば、文字数少なめ、写真大きめみたいな傾向です。 でも御社の制作物は、きちんと主張すべきは主張すべしと、文字数は多く内容も骨太で読み応えがあります。
私は、きちんと会社の実態を伝えるためには、読み手に訴える内容をある程度の文字量で伝えることはとても重要なことだと思っています。 他社の制作物を見ると、結構文字数が少ないと感じるものを見かけることが多いのですが、そういった中で御社の特徴を語るとしたら、文字数が非常に多いというところにあるのではないでしょうか。

織田

確かにそうかもしれません。

髙橋

学生によっては、文字数が多く読むのが大変と思う方もいるかもしれませんが、会社の全体像を掴むためにはいいと思いますし、逆に新鮮ではないでしょうか。 文字数を含め御社の「ねっちりやる」(笑)姿勢が、大きな魅力だと思っています。

織田

強く意識しているわけではないのですが、ご指摘はご尤もだと思います。
では次の質問ですが、御社は制作物を通じて、どのようなことを訴えたいとお考えでしょうか?

髙橋

当社のせっこうボードは建物に必ず使われていますし、業界シェアも高いのですが、学生には知名度や認知度が低い。 ですから製品の特徴を知ってもらうだけではなく、会社の良い点、改善点、それらを含めて全体像を詳しく知って欲しいというのが、私どもの考えです。

織田

時折お話しすることですが、採用に関して「RJP(※)」という考え方があります。 換言すれば、情報のリアリズムや応募者に対する誠実さといったことだと思うのですが、御社はこの点についていかがお考えでしょうか?

※RJP (Realistic Job Preview):アメリカの産業心理学者、ワナウスが提唱したエントリー・マネジメントに関する論理。 会社や仕事内容について、入社前にリアルに伝えることが、採用の効率化を高めるという内容

髙橋

良いところだけではなくて、改善するところを含めて会社です。 もちろん採用ツールは企業の売りや長所を中心に表現するものですが、ともすると、きれいなことばかりが多くなるじゃないですか。 しかし、きちんと全体像を掴むためには、たとえば、仕事の遣り甲斐だけでなく、ハードさやタフさといったリアルな情報も必要です。 御社の場合、それをうまく見せてくれていると感じます。

織田

髙橋さんは、応募者には、ポジティブ・ネガティブの両面をきちんと紹介する必要があるといった意識がとても強いようにお見受けしています。

髙橋

そうです。 当社のホームページにも、すべてを知ってもらうという方針を出していますし、説明会でも会社の改善点や課題は必ず話すようにしています。 面白いもので、学生のアンケートを見ると、「会社の良いところだけではなくて、弱い部分も含めて知ることができたのでよかった」という声はとても多いですね。

織田

御社の会社説明会を見学させて頂くと、髙橋さんは必ずそういった情報の説明に時間を割いていますよね。

髙橋

その分、逆に良いところも輝いてくると思いますし、話す内容の信憑性も増すと思います。

制作物についての評価

織田

ところで、当社で制作したツール類の中で、特にお役に立っているものはありますか?

髙橋

個人的に一番好きなのは採用HPですが、学生の評価が高いのはセミナーノート(※)です。 学生のアンケートには、「セミナーノートが非常に使いやすかった」という意見がとても多く出てきます。 このセミナーノートは、御社ならではの企画ではないでしょうか。 内定者や学生は、「このセミナーノートは初めて見ました」という人が多いです。 確かに私も、これはとても便利で使いやすいツールと思っています。

良いところは、パワーポイントの説明画面が落とし込んであることによって、会場の後ろで画面が見にくい人への配慮があります。 さらに、余白に罫線がありノート風になっているので、ピンポイントで大事なところのメモが取れます。 学生が面接の時に使う資料として、控室でこれを読んでいる学生をよく見かけます。 他にも色々と制作したツールはあるのですが、このセミナーノートを見ている学生が一番多いですね。

※セミナーノート:会社説明会で話すパワーポイントの内容を印刷してノートにした冊子。 パワーポイントの内容そのものから共同企画では考案しています。

セミナーノート

織田

なるほど。 セミナーノートに説明会で聞いた大事なことをメモしてあるから、面接時に利用されるのでしょうね。

髙橋

それを元に面接で話をしているみたいです。

織田

実は、セミナーノートを思いついたきっかけがあります。 仕事柄多くの企業で説明会を拝見させていただくのですが、企業によっては、パワポのシートが50ページあったりして凄いボリュームです。 しかも一画面の中に、ぎっしりと情報が詰め込んである。 それこそ説明する内容が全部書いてあったりします。 これでは終わったあと何も記憶に残らないと思いました。

大事なことは、話す内容を思い切って絞り込み、「要は何なの」といった要点を中心にストーリーを組み、それをパワポに起こす。 そのパワポシートを印刷し、罫線がついた手元控えのノートがあれば、きっと応募者はそこにメモをし、選考期間中はそのノートを見ながら考えるだろう。 そういうものあれば、きっと採用現場の役に立つであろうと考えた次第です。

髙橋

これは本当にいいものだと思います。 この他では、内定者アンケートでは、採用ホームページ(※)が洗練されているという声が多いです。 デザインがいいという意見も聞きます。 もちろん中身も(笑)。 確かに文字数が多いという指摘もありますが、それは会社を知ってもらうためには大事なことと思っていますので、問題があるとは感じていません。

※採用HP:http://www.yoshino-gypsum.com/site/

共同企画の特徴

織田

次の質問です。
プロジェクトのどのような場面で、共同企画の良さを感じることがありますか?

髙橋

御社の特徴としては、取材時のインタビューが上手だなと思います。 弊社のことをよく知ってくださっていますので、インタビューに無駄がなく的を得ていると感じます。 だからこそ完成してくる原稿の質が高いと思っています。
プラス、写真がいいです。 共同企画さんならではのこだわりというか、いろんなカットを撮られますよね、工場とかでも。 出来上がったものを見るとやはり御社らしい。 例えば工場のラインでも、ラインだけではなく、よく見ると端にそこで働く人が映っていたりと。 そういったちょっとしたポイントで、映像の生々しさというのが出ていると思います。 これは御社ならではの工夫というかこだわりというか、カラーなのかな

と思っています。

織田

それは、私というよりカメラマンの腕に負うところが大きいと思いますよ。

髙橋

いつも上長の小堀と「これなんか共同企画さんらしいね」って言っていることがあります。 例えば、工場でせっこうボードを運ぶフォークリフトですが、躍動感というか生々しさが出ています。 ただ写真を撮っているだけじゃなくて生きている感じがします。

織田

有り難うございます。 上司の小堀次長は、当社についてどのようなご意見をお持ちでしょうか? 小堀さんは、Q&A形式の入社案内を提案して、当社を初めて採用していただいた思い出深い方です。

髙橋

特に小堀は御社が提案されたメルマガ企画が印象に残っているようです。 メルマガそのものはありふれた企画ですが、御社の提案した社員一人一人に取材して作成するエッセイ風メルマガは、内定者の多くが読んでいました。
また、私が採用のことで困った時など、「共同企画さんに聞いてみれば」と言いますし、大袈裟に聞こえるかもしれませんが、私どもの採用は小堀含めて、いつも織田さんと3人で回っています。 いろいろと的確なアドバイスをいただく中で、成り立っているようなところを多分に感じています。

織田

それはいくら何でも大袈裟では・・・(笑)。 それを言うなら僭越ですが、髙橋さんこそ凄いですよ。 大学を攻める話なんか、私はいろいろな会社にするんですが、髙橋さんほど熱心に大学訪問している人も少ないと思います。

髙橋

有り難うございます。

制作物の効果

織田

続いての質問です。
制作物を使用しての実際の反響や効果ということなんですが、感じることはありますか?

髙橋

やはり一番の効果は、離職率の低減につながってきているんじゃないかと思うことです。 というのは、さっき言ったRJP的と申しますか、リアリズムに基づいた制作物を作ることによって、リアリティショックがゼロってわけにはいかないですが、そのギャップをだいぶ緩和できている感じがしています。 もちろん当社も辞める人がゼロではありませんが、離職率は確実に下がってきています。

織田

それはツールのせいというよりも、御社の入社後の育成が素晴らしいからだと思いますよ。 ところで失礼ながら、今、入社3年の離職率はどれくらいでしょうか。

髙橋

最近少し上がったのですが、それでも10%はいかないくらいです。

織田

建材業界では低いほうでしょうか。

髙橋

そうですね。 産業界平均の離職率が入社3年で約30%と言われるので、低い方だと思っています。

織田

離職率については、説明会でも話していらっしゃいますよね。

髙橋

はい、話しています。

織田

オープンにしても宜しいのですか。

髙橋

もちろんですよ。 むしろ、重要だと思っていますよ。

共同企画の良さ

織田

次の質問です。
これは自ら聞くのは恥ずかしいのですが、他社にはない共同企画の魅力はいかがでしょうか?

髙橋

先ほども言いましたが、時代に流されないというか、時代に左右されない芯を持っていることだと思います。 たとえば、説明会用のパワーポイントの画面を作ってもらった時も、一般的にはモーション付きというか、動く画面が多いですよね。 でも共同企画さんは動くのは見づらいので動かない方がいいんじゃないかと提案してくださった。 確かに動かないのって珍しいかもしれませんけど、逆にそれが個性というか、いいと思っています。
また、御社のいろいろな方にお会いしましたけど、やはりいい意味で個性が強いですよね。 キャラが濃いというか、職人みたいです。

織田

自分たちではよく分からないのですが(笑)。

髙橋

あと、御社は非常に社員教育ができていると思っていて、例えば夏でも暑いのにきちんとネクタイを締めてきてくれるじゃないですか。 いつも、取られてもいいんじゃないかと思うんですが。 また、御社に電話するとすぐに誰かが電話を取りますよね。 対応していてあまりいやな感じになったことがありません。

織田

さすがに最近は、夏場のノーネクタイはOKにしています。 ありがたいご指摘ですが、他の企業のご担当もしっかりされている方が多いと思うのですが。

髙橋

ただ、ちょっと業界人ぽい方が多い印象があります。 それがいいとか悪いとかではなく。 御社と付き合いが長いので、ひいき目に見えるのかもしれません。 御社の社員の方は落ち着いていて、浮ついていない感じがします。

織田

私の印象では御社こそ、僭越ながら、とても社員教育が行き届いておられると感じています。 どの方にお会いしても直ぐにご挨拶されるし、物腰も柔らかく丁寧です。 頭が高い言い方になりますが、若い社員の方でも社会人としての立ち居振る舞いが大人を感じさせます。

髙橋

有り難うございます。 そうですね、うちもそういう社風ですからね。 御社と長くお付き合いできているのも、真面目な気質というか、根っこの部分が似ていることもあるのかもしれませんね。

共同企画への要望

織田

最後の質問です。 当社に対して期待というか注文はいかがでしょうか?

髙橋

これからは一段と人が採りづらくなります。 ですからお願いしたいのは、生の新鮮な情報を入れていただきたい。 いつも御社から送られてくる「マンデーレポート(※)」は非常にありがたく読ませていただいています。 あと、我々人事というのは横のつながりがなかなかないので、どうなっているのかというのが読みづらいし、最新のトレンドもなかなか勉強する暇がありません。 なので、そういう最新のことを教えて欲しいですね。
あとはこれからも、良いところも悪いところもきちんと伝える制作物を作り続けていただければ思います。 文字量の多さは、今のままでいいと思っています(笑)。

※マンデーレポート:共同企画で社内勉強用に、新聞記事をベースに毎週作成している人事レポート。

織田

うちはRJPを錦の御旗にしているわけではありませんが、最初にそのような企業姿勢が大事ではといった議論をするようにしています。 相手の立場に立つとか、誠実な姿勢とか、事実に基づく情報開示とか、そういったことです。 御社の場合、それが深く刺さっているということなのかと思います。 そこまでご賛同いただけるのは、とても嬉しいことです。

髙橋

もしかすると私の好みかもしれません。 会社に入るってことは、人によっては一生に一度、今後の人生とか生活を左右することになります。 すべてを伝えるのは難しいですが、ある程度は実態というのを教えるというのが誠実さじゃないかなと思います。 実態を伝えるためには、情報を出さなければわかりませんし、写真で伝わることもあるのかもしれませんが、こういう時代だからこそ文字で読んでもらう。 映像も大事ですが、映像に加えて文字というのも大事だと思います。 会社のことを知るためには、それなりの情報、イコール文字数がないと知ることはできないですから。 誠実さイコール文字数なのかなと思っているほどです。

織田

そういった話をお伺いすると、妙な自信が湧いてきます(笑)。

髙橋

他の会社にもパンフレットを頼むこともありますが、原稿の中身を見ると違いがわかります。 これは共同企画さん、これは他社みたいに。 まず、文字数が違いますよね。 原稿の内容も結構マニアックなところまで踏み込んでくださっています。 よくこれだけうちの会社のことを勉強していただいていると思います。
その形が理工系専門入社案内、「テクノロジーガイドブック」にも出ていると思います。 「テクノロジーガイドブック」は凄いマニアックなところまで踏み込んでいますし、文字数もそれなりにあります。 この原稿を作るには、インタビューをしていただいているとはいえ、それだけでは難しいと思います。 これは御社のいろいろな知見とか、あと、それこそ他社の取材なんかで学ばれたことを生かしながら形にしてくださっているんじゃないかと思っています。

理工系向け入社案内「TECHNOLOGY GUIDE BOOK」

織田

そう言っていただけると嬉しく思います。
ただ私の立場から申せば、御社の現場の皆様が、とても熱心にご協力いただけるからこそと思っています。 細かいことまで案内いただき、物知らずの不躾な質問にも丁寧にお答えいただける。 その現場の協力体制があってこそですよ。
また、どなたにインタビューしても、趣旨をよくご理解いただいていて、味わい深い返しが多いです。 各工場長様をはじめ技術研究所長様もそうです。 仕事がやりやすいというと大変失礼な言い方になりますが、この点はとても大きいと思います。 何でもオープンにお話しいただけ、貴重な学びの機会が考えるヒントになっています。

髙橋

そこは本当に凄いと思いますよ。 それこそ、御社の色が出ていると思います。

織田

理工系入社案内「テクノロジーカイドブック」はお役に立っていますか。

髙橋

もちろんです。 学校の説明会だけじゃなくて、理系のセミナーや自社の説明会、大学訪問でも使っています。 写真もいろいろなものを撮りましたよね。 このようなマニアックなものを突き詰めるというのが、御社が少数精鋭だからこそできるのではないかと思っています。

織田

ほかに、なにかご要望はありますか?

髙橋

これはうちの問題でもあるのですが、予算が厳しい時は引き続きご相談に乗っていただけると嬉しいです(笑)。

織田

こちらこそ、いつもご無理申し上げておりまして、大変恐縮です。 全く問題ありませんので。 制作の話だけではなく、それこそ採用戦略から人材論に関するアカデミックな学説、人事を取り巻く幅広い話題についても話をしているつもりなのですが、この点についてはどのような感想をお持ちでしょうか?

髙橋

それがいいんですよ。 そういった営業一辺倒じゃないところがいいんですよ。 営業、営業で、「ツール作ってくれ」「買ってくれ」と来られるといやになっちゃいます。 御社は売り込みもされますが、その中で多様な話題を提供してくれます。

織田

私の頭が高いのだと思いますが、「こうした方がいい」という意見を偉そうに言いますが、その点はいかがですか?

髙橋

まったくそんなことはないです。 強いて注文を挙げるとすると、御社のお客様はメーカーが多くてそこが中心になっちゃいますので、それ以外の業界の話もお聞かせいただけると参考になります。
注文といえばそれくらいです。 制作物は非常に満足しています。 だからお付き合いさせていただいています。 本当に織田さんも社長で非常にお忙しい中、いろいろな情報をご提供いただき、私個人としても人事部としても感謝しています。

織田

いやーもう本日は、十分すぎるほどのお話をいただきました。 本当に有り難うございました。 ご指摘いただいた点については、反省を含め努力するように致します。 今後ともどうぞよきお付き合いをお願い致します。

(最後に)

長い関係が続くと、ともすると中だるみして相手を変えたくなることが多いのかと思いますが、吉野石膏殿とは20年を超すお付き合いになっています。 これも、お客様のご厚意の賜物だと認識しています。 このご厚意に甘えず、これからも常に緊張感を持ち、吉野石膏殿にとって頼られる、存在価値ある企業として認められるように努めていきたいと思います。
好きな車の運転もままならないほど、いつも「超」の字がつくほどご多忙の髙橋さんですが、どうぞお身体ご自愛され、これからも宜しくお願い致します。

髙橋宗仁
Munehito Takahashi

吉野石膏株式会社
人事部 人事課 課長

1999年吉野石膏入社。
営業を経て2008年より人事部にて採用を担当。