OPINION

変わりゆく時代の
先を行く採用広報を

私たち共同企画は創業以来およそ40年以上にわたり、
常に「よりよい採用広報物のあり方」を追求してまいりました。
これまでの経験に基づいて、よい採用広報物制作に欠かせない要素について
代表取締役の織田にインタビューを行いました。

01採用広報物制作にあたって、
なにを心がけるべきか。

目的を意識した
誠実な採用広報物づくり

一番大事なことは、「嘘をつかない誠実な採用活動をする」といった、採用ならびに採用広報における企業姿勢を旗幟鮮明にすることだと考えます。 採用広報はあくまで「広報」であって、「広告」ではありません。 優秀な応募者は我々社会人と変わらぬ健全な批判精神を持ちあわせており、誇張された採用広報物の真偽を見抜く力があります。 優秀な人材を獲得する基本は、誠実な採用姿勢に則り、応募者を尊重するリアリズムのある広報物を制作することと考えます。

また、制作予定の広報物によって達成したい目的がなにかを明確にすることも重要です。 その目的に従って、配布時期、対象者、コンテンツやデザインの温度感、配布・伝達手段などを決定していきます。 とりわけ「対象者」はとても重要です。 文系なのか理工系なのか、理工系なら情報系か、機電系か化学系かなど、あるいは学部生か、修士かドクターかなど、細かく絞っていきます。

さらには、募集職種についての考察も欠かせません。 例えば、営業とひと口に言っても、仕事内容はさまざま。 法人か個人か。 商社か、メーカーか、代理店か。 商社でも投資ビジネスかセールスかでは、仕事内容が異なり、求められる要件も異なります。 目標に合った人材像に基づいてコンテンツを提供することで、受け手である学生と詳細なジョブマッチングを行うことができるようになります。

02採用広報物制作にあたって、
難しいことはなにか。

採用活動において
短期間で結論を下すこと

採用力の向上には時間がかかるという意識を忘れてはいけないと考えています。 したがって、単年度ではなく、複数年で採用ビジョンをもち、計画的に実行することが望ましいと思います。 学生の傾向や市場の変化が激しい時代だからこそ、経営計画と同様に長期的な視点の重要性が高まっています。 また、単年度で実現できなくても、複数年で計画すれば実行可能なテーマもあります。

一般的に採用広報物の制作では、単年度の計画を進めている事例が大半です。 これは予算の関係で致し方ない部分もありますが、数年先を見越した計画を立てるという視座が必要ではないでしょうか。

また、企業サイドでコンセプトやコンテンツなどにはじまり、細部に至るまでこと細かくご要望を決めてご依頼されるのも、作り手側から申せば疑問に思います。 大変僭越ながら、私どもにとりましては、考える余地があればあるほど、新鮮な制作物がご提案できると考えます。

03今後、採用広報物はどうなって
いくべきか。

人的資本経営に則った
包括的な情報発信

「人的資本経営」に代表されるように、これからは人材の価値をいかに引き出していくべきかについて議論を深めた採用広報物が求められるのではと考えています。 ジョブ型採用、女性活躍推進、ABW (Activity Based Working)、働き方改革、SDGs、LGBTQ、就業型インターンシップなど、採用を取り巻く社会環境は刻々と変化しています。 日本の人口減少と高齢化に歯止めがかからない以上、人手不足からくる採用難は、今後、企業の発展に重大な影響を及ぼすと思います。

そのような状況のなかでは、多彩な働き方や多様な採用手法をベースとした、より包括的な採用活動ならびに情報発信の重要性が高まっていくのではないでしょうか。