03共同企画今昔譚

CROSSTALK 現役社員×退職者 座談会

働いているからこそわかる、会社の課題がある。辞めたからこそわかる、会社の良さがある。

この思いをもとに、共同企画の現役社員2名とOB2名による座談会を行いました。

A氏

2004年〜2010年に共同企画に在籍。現在は、広告代理店にてプロジェクトマネジメントに携わる。

岸野氏

2007年〜2011年に共同企画に在籍。現在は、外資系企業で優秀人材のヘッドハンティング業に従事。

藤田

2007年中途入社。A氏、岸野氏とは今でも定期的に飲む仲。

船越

2018年中途入社。入社時期が重なっていないため、両氏と会うのは初めて。

section 01

1年目でも、
プロジェクトの
0から100まで任せられる。

それが共同企画

藤田
本日は、お忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。事前にお伝えしたとおりですが、改めて、共同企画を離れたからこそわかるその特徴を、ぜひ忌憚なくお聞かせいただければと思います。
では早速ですが、共同企画に入社した理由についてお教えください。
岸野
僕は確か2007年の新卒入社ですが、面接のことを良く覚えています。逆面接という自分が面接官に質問をしていくスタイルだったのですが、こういう変わったことや面白いことを入社してからもできそうな期待感が芽生えました。あとは、面接での所作や発言に対して、「それ、良くないよ」「こうした方がいいよ」と、親身に指導してくれたのも良かった。ちなみに興味をもった理由は、説明会の後に藤田さんが、爽やかに見送ってくれたことですが(笑)。
藤田
いきなりそういうネタを(笑)やめなさい。
一同
笑い
藤田
船越君はどうだった?
船越
共同企画に入る前は不動産関係のコピーライターをしていたのですが、書けることの自由度が限定的で、特徴や方向性をきっちり指定されるのに歯がゆさを感じていました。企画のコンセプトを決めるといった上流からものづくりに携わりたいと思い、入社を決めました。
A
僕も転職で共同企画に入社したのですが、決め手は営業・企画・制作と幅広いことを、色々とやらせてくれそうな所でした。それまでは、ざっくり言うと下請け的な立ち位置での仕事だったということもあり、ビジネスの風上で大きな裁量権を持てる業容は魅力でしたね。
藤田
僕の場合は、一流のクライアントさんと一流のクリエイターさんの間に立って仕事が出来るという環境に惹かれました。鍛えられそうだなと。さらに言うと、会社の財務の良さや対外的な信用度まで、「そこまで話してくれるの?」という話題まで詳らかに話してくれたところに、風通しの良さや誠実さを感じたのが決め手でしたね。
船越
では、実際に入社してみていかがでしたか?
岸野
特にギャップはなかったですよ。プロジェクトの0から100まできっちり任されてやれるところとか。逆にここまでやっていいのかと不安になるレベルで(笑)。
A
当時から標榜していたRJP(*1)の通りで、良い面もそうでない面も腹オチしてから入社しましたので、僕も特にギャップは無かったです。個性的な人が集まっているなとは感じましたが(笑)。
藤田
確かに、良くも悪くも大きな驚きはなかったですね。これは、選考の時にとことん質問できる時間を設けてくれたからだと思います。では、Aさんと岸野君に伺いたいのですが、退職してみてわかった共同企画の特長ってありますか?
A
クライアントやクリエイターと仲介会社を介さずに直接折衝できるのは本当にすばらしいと思います。当事者意識が自然と芽生えて仕事に対する想い入れが強くなるし、広く深い人脈が構築できるから。
岸野
わかります。ちなみに●●さん(*2)覚えていますか? 今でも年賀状のやり取りをしていますよ(笑)。かれこれ7-8年、退職してからもずっと。
A
おおおお、懐かしいわ。そういった長い付き合いになる出会いが生まれやすいんだよね。……あと、共同企画の次は規模が大きな会社に転職したのですが、組織が大きいとルールや制約が増えて、やりたくても出来ないことや自分の思い通りにいかないことが増えたなと感じました。

(*1)RJPRealistic Job Preview/1970年代にアメリカの産業心理学者ジョン・ワナウスが提唱。求職者に対する情報開示において、ポジティブな面だけでなくネガティブな側面も歪ませずリアルに伝えていくことで、ミスマッチなどを防ぐ採用手法。

(*2)●●さん某一部上場企業の採用課長(当時)。

section 02

10名前後の組織規模で、


数々の有名企業と直の取引。


改めて、すごいなと感じる。

岸野
仰る通りで、違う組織に行くとその“自由”の貴重さがわかりますよね。営業から企画・制作まで自分で出来る。それも、チャンスを掴めば新卒でもスタートからクローズまで、自分のプロジェクトになる。当時は新卒で他の会社の実情も知らなかったので、その意味や意義がわからなかったけど、これはすごいことだと今では思います。船越さんは、前職と比べて共同企画の印象はいかがですか?
船越
やはり自由度が高いですよね。自分の意志で企画を0からつくれるところは、大変ですけどやりがいを感じられます。もちろん先輩のアドバイスをいただきながらですけど(笑)。実際に主体的に仕事が出来る喜びを感じることができています。ただ、新人にとってこの自由度の高さはメリットになりづらいのではと感じています。
藤田
確かに、営業や企画を個人の裁量に委ねるというのは、正攻法が組織として体系化されていないのと同義だからね。自由度が高いと、逆に何をしていいのかわからなくなる……初めのうちはハードルが高く感じられるだろうね。新人の頃を思い返してみると、やるべきことの確信を持てない不安な気持ちを抱えながら、手探りで営業や提案していたし。それも大手企業に対して(笑)。
船越
自由を楽しめるようになるためには、一定の時間と経験が必要なんでしょうね。
A
……自由の解釈は人によって異なりますよね。ただ、共同企画における自由の定義は、自分の決めたことをどこまでも追求していい自由なのかなと思います。当然、責任が伴うけど、信念を追求できるのはありがたいことだなと。
藤田
受動的に仕事をこなすか、主体的に仕事を生み出すか、その差とも言えますよね。そういった意味ですと、入社1年目からコンテンツの企画をさせてもらえたし、結果として一部上場企業の社長にインタビューする機会にも恵まれましたから。今思うと、すごいというか無謀というか(笑)。
岸野
なかなかそういうことってないですよ。若手に任せることって上からすれば勇気がいりますから。それに、2次請け、3次請けのような社会の仕組みを知ると、大手企業や有名企業と直でビジネスをしている共同企画のすごさがわかる。しかも10名前後の組織規模で。
A
営業先をある程度自分で決められる点も良かったよね。興味のある業界・会社に進んでアプローチできるのは、今思うとありがたい。
船越
実際に色々な業界の会社と取引をして、企画や制作を進めていくことで、半強制的に業界知識を深められるのは楽しいですよね。さらに、アウトプットする企画を自分で決めて、自分の手でつくっていけるのも手応えがありますから。……では、なぜ共同企画を辞めようと思ったのですか?
岸野
おお、核心ですね(笑)。共同企画は営業・企画・制作……全方位的な仕事スキルを経験的・体験的に学べるのですが、自分は企画やクリエイティブの部分に惹かれなかったんですよね。その一方で、営業的なスキルを突き詰めて極めたいと思うようになってきたんです。そういった経緯で、営業に特化した会社に転職したんです。
船越
実際はどうでした?
岸野
ゴリゴリの営業会社でしたよ。いわゆる即決営業のスタイルで、売り物や売り方がスキーム化されている、The営業会社。で、その会社で感じたのは、自分の得意分野は営業だったと言うことです。つまり、共同企画で体験的に発見した自分の適性はあっていたんです。そのあたり、Aさんはいかがですか?
A
業容が広く対面産業も豊富で、結果として幅広い経験が出来るから自分の適性は見つけやすいよね、苦手領域も含めて。自分の場合は、企画書や提案書のようなものをつくるのが得意というか好きなことがわかった。で、現在もそういった仕事を続けています。岸野君と同じで、共同企画は自分の軸を定めてくれたと思っています。
船越
なんか、人材輩出企業みたいですね(笑)。
section 03

ここ数年の制度改革で、


だいぶ働きやすい
環境になったかな。

岸野
その側面はあると思います。共同企画で経験を積めば職探しに困ることはないと思いますよ。ところで、僕たちが共同企画を離れて7-8年立つけど、最近はどうですか?
藤田
クライアントさんの数は増えましたし、採用広報以外のお仕事も手掛けるようになってきました。あとは、有給休暇取得率が5割を超えたり、時差出社が出来たりと、随分フィジカル的に働きやすくなりました。裁量労働という枠組みの中であっても、制度改革を行って残業管理の仕組みも整備されましたし。
岸野
おおお、時代ですね(笑)。普通に驚きました。当時望んでいたものが、すべてある(笑)。
A
共同企画の規模で、それができるのはすごいことだと思います。時代ですね(笑)。
藤田
時代です(笑)。そういった社会の動きを察知して変化していかないと、時代から取り残されてしまうし、組織として成長できないですからね。もちろん、課題もたくさんありますよ。属人的過ぎる所とか(笑)。
岸野
職場の雰囲気はどうですか? 僕がいたときは、皆さん集中して仕事に臨むので基本的に社内は静か。で、瞬間的に笑いが起こるメリハリ型の職場でしたが。
船越
そこは今も変わりませんね。少人数なので、相談や情報共有はしやすいですし。企画書や原稿に対するアドバイスはかなり手厚いと思います。
藤田
そう言えば、Aさんは僕が入社して初めてのコンペに臨む前夜、夜通しで企画書の添削に付き合ってくれましたよね。
A
あー、覚えてる(笑)。確か、プレゼンの模擬練習とかもしたよね、真夜中に。
藤田
その節はありがとうございました。お陰様で受注することも出来たので、今でも本当に感謝しています。
A
さすがに今は、時代的にそういう徹夜するような働き方はしないんでしょ?
藤田
ここ数年はそうですね。世の中で働き方改革の機運が高まって、以前のように無制限に時間をかけて納得いくまで追求する・とことん突き詰めるといった働き方は、共同企画でも好まれなくなりました。もちろん昔から残業や徹夜を会社から強制されたことは一切ありませんでしたが(笑)。ただ、自分は突き詰めるタイプなので、とことん仕事したいと思うタイミングもあるんですよね。その瞬間は、複雑な気持ちになりますよ。時代に翻弄されてるなって(笑)。
A
でも、愚直に良いものをつくろうとする姿勢が、クライアントさんにも評価されていたと感じるし、そこの所は変わらないでほしいですね。時代が変わっても。
岸野
さっきから時代が多すぎ(笑)。
一同
笑い
section 04

共同企画でキャリアを積むと、


進むべき未来が
自ずと見えてくる

船越
では、改めて共同企画で得られたものをお聞かせください。
岸野
現在の仕事の系統を簡単に言うと「人と営業」なのですが、これは共同企画で築いた基礎の上に成り立っているキャリアです。そして、これからも「人と営業」の分野を極めていきたいと考えています。そういった意味で、共同企画で得られたのは、キャリアの軸でしょうか。
船越
素敵にまとめていただいてありがたいです(笑)。強制的にPRさせているようで申し訳ないですが、Aさんもお願いしていいですか(笑)。
A
今は、コミュニケーションプランニングと呼ばれる職種で、簡単に言うと、さまざまなプロジェクトの全体設計をしています。色々な分野のプロフェッショナルをアサインしながら、段取り、スケジューリング、進捗管理などをしていくのですが、これ、共同企画でやってきたことと基本的に同じなんです。やはり岸野君と同じでキャリアの基礎を学べたと思います。
岸野
そう言えば、度胸もついたと思います。未熟な頃から大手企業の人事の方や一流のクリエイターさんと半強制的に仕事をする環境で(笑)。
藤田
それね(笑)。当時はプレッシャーでしかなかったけど、振り返ってみると良い経験でしかない。当時、「経験に優る学習の機会無し」って、諭されていたけど本当にその通りだったと思う。
船越
優秀な人に囲まれると、自分の未熟さがわかるし、成長欲求も刺激されますからね。
藤田
各分野のプロフェッショナルの力を持ち寄って、一つのモノをつくりあげていく喜びもある。そして、そのアウトプットの善し悪しは、プロジェクトをコントロールする自分の手にかかっているという責任というか、矜恃もね。
A
実際に、共同企画で働いてきて良かったと思えるし、転職しないで続けていたとしても、良いキャリアを築いているんだろうなと思えるよ、本当に。では、船越さんは、どんなキャリアを歩んでいきたいですか?
船越
そこまで具体的なキャリアを描けているわけではありませんが、とにかく今は自分の実績をたくさんつくっていきたいと思っています。それは、お客様の数だけではなく、採用案件から広報案件といったプロジェクトの幅だったり、パンフレットやWEB、映像といった媒体の種類ですね。やれることはひと通り経験した上で、自分が納得できる制作を行うことが今の目標です。具体的なキャリアを考えるのは、その後になると思います。
岸野
たぶん、僕たちと同じで、共同企画で真面目に働いていると、キャリアの軸が自然に固まっていくと思いますよ。
A
共同企画は本当に力がつく会社です。ちなみに写真撮影や原稿作成といったビジネス以外のスキルも、本人次第でかなり高められる環境だと思うので、そういった所もトライしてみてください。楽しいですよ。
船越
ありがとうございます。頑張ります。
藤田
改めまして、本日はありがとうございました。

自分の本当にやりたいことは何であるのか、あるいは適性はどこにあるのかといったことは、自己分析を重ねても容易に把握できるものではありません。真剣に自らのキャリアを考えたとしても、きっと経験から得られる確信に優ることはないはずです。多様なスキルを身につけつつ、自らのキャリアを拓いて行ける場が、働く人たちにとっての共同企画であると、私たちは信じています。

株式会社共同企画